オールオンフォー(All on 4)治療の流れ・治療期間・費用・リスク
オールオンフォー治療とは?
オールオンフォーとは、インプラント術を応用した義歯の一種です。
上の歯(あるいは下の歯)をすべて失った場合に用いる治療で、4本~6本のインプラントによって義歯を顎に固定します。
オールオンフォーは従来の義歯と比較して、より自然な噛み合わせと快適な使用感を得ることができる画期的な治療法です。
また、オールオンフォーは、顎の骨の吸収を防ぐため、口腔内の機能を維持することもできます。
- オールオンフォー 症例写真
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BeforeAfter
- 施術名
- オールオンフォー
- 治療費用(片顎一式)
- 2,750,000円
オールオンフォーが適応となる症例
1多くの歯を失ってしまった場合
虫歯や歯周病で歯がほとんど失われてしまった場合、オールオンフォーが治療の第一選択になります。
ただ、オールオンフォーは原則としてすべての歯を失った場合の治療法であり、既存の歯と組み合わせて使用することはできません。
そのため、歯が一部残っている場合はその歯を抜歯しなければいけません。
とはいえ健康な歯はなるべく残したいものです。抜歯するべきか、あるいは歯を残して別の治療法を模索するべきかは症状を見た上で検討し、患者さんと相談しながら決めていきます。
2重度の歯周病や虫歯が広範囲にある場合
虫歯がたくさんあって歯の根っこまで損傷が進行している場合や、重度の歯周病が広範囲にある場合にもオールオンフォーは有効です。
歯がボロボロで、歯茎からいつも血や膿が出ているような症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
顎の骨が深刻なレベルで侵食されてしまう前に、早めに受診されることをお勧めします。
3インプラントが不可能な場合
インプラント治療を受けるためには十分な顎の骨量と丈夫な骨質が必要です。
しかし一部の患者さんは、骨が薄い・短い・または強度不足のためにインプラント治療がおこなえない場合があります。
通常はインプラント治療の前に歯槽骨再生治療をおこなうことでインプラントが可能ですが、歯槽骨がなんらかの理由により再生できない場合はオールオンフォーを検討することもあります。
(もちろん、多くの歯がすでに欠落していることが前提になります。)
4入れ歯が合わない場合
「入れ歯が合わなくて痛い」「うまく噛めない」といった方にもオールオンフォーは非常に有効です。
オールオンフォーは被せ物を顎にしっかり固定するため、入れ歯のように緩い装着感や動揺を感じることがありません。
使用時に痛みもありませんし、しっかり噛むことができます。
オールオンフォー治療のメリット
総入れ歯と比べ、オールオンフォーには以下のようなメリットがあります。
1口の中でしっかり安定する
オールオンフォーは入れ歯と違い、顎にしっかり被せ物を固定します。
そのため口の中でしっかり安定します。入れ歯のような違和感はありません。
2しっかり噛める
被せ物が顎に固定されているのでしっかり噛むことができます。
かみ合わせも入れ歯より安定しています。
3食べ物が詰まりにくい
オールオンフォーは、歯茎と被せ物が口腔内にフィットしています。
ですから従来の入れ歯と比較して食べ物が詰まりにくく、不快感が少ないです。
4清掃しやすい
入れ歯のように取り外して洗う必要がありません。
普通の歯とおなじように歯ブラシとフロスで清掃することができます。
5身体的な負担が少ない
インプラントを一本一本埋め込んで歯を復元する場合と比べると、身体的な負担は圧倒的に少なく済みます。
オールオンフォー治療の場合、顎に埋め込むインプラントは最小4本で済みます。
また、顎に対して斜めにインプラントを埋め込むため、骨量が少なくても治療でき、事前に歯槽骨再生治療をおこなう必要もありません。
インプラント治療より、来院回数や治療期間を少なく・短くすることができます。
6インプラントよりも安上がり
すべての歯をインプラントで一本一本で復元する場合、その費用は上顎/下顎それぞれ400~500万円程度になります。
オールオンフォーなら上顎/下顎それぞれ275万円で治療を受けることができます。
オールオンフォーはインプラントより圧倒的に経済的です。
オールオンフォー治療の流れ
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1精密検査
パノラマレントゲン撮影とCT撮影をおこない歯の状態を詳しく調べます。
検査データは診断と治療プランの立案に役立てます。2治療プラン説明
どのように治療を進めるか、通院が何回必要になりそうかなど、治療プランを詳しく説明します。
3ご契約
治療プランにご納得いただけたら、ご契約手続きとお会計です。
治療は次回来院時から始まります。 -
1麻酔処置
歯茎と顎内に麻酔を施していきます。まずは表面麻酔で歯茎の感覚を鈍らせた上で、次に麻酔注射で患部にしっかり麻酔をかけていきます。麻酔時に痛みはほとんど感じません。
2インプラント埋入処置
次は義歯の土台となるインプラントの埋入処置です。
麻酔が効いたら歯茎を切開し、インプラントを埋め込んでいきます。
インプラントは全部で4本埋め込みます。
インプラントの埋入が終わったら、切開した歯茎を縫合してこの日は終了です。 -
1抜糸
インプラント埋入処置の一週間後、再度ご来院いただきます。炎症などの問題が起きていなければ抜糸します。
この日の診療は抜糸だけで終了です。
次回来院は3~4週間後です。 -
1レントゲン検査
レントゲンを撮影し、埋め込んだインプラントの固着状況を調べます。
この日の診療はレントゲン検査と結果説明のみです。特に問題がないようであれば、次の処置は3~6か月後です。補足
インプラントが顎の骨にしっかりくっつくまでの間は、入れ歯(義歯)を使って過ごしていただきます。
もし入れ歯をお持ちでない場合は事前に入れ歯をお作りしておきます。 -
1頭出し
前回処置から3~6か月後、インプラントが顎の骨にしっかりくっついたら、次は「頭出し」という処置をおこないます。
歯茎を切開してインプラントの頭の部分を露出させ、「ヒーリングアバットメント」という蓋を取り付けます。
処置は麻酔をしてからおこないますので、痛みはほとんどありません。2インプラントの固着状況チェック
ヒーリングアバットメントを取り付けたら、ペリオテストという振動発生器を使ってインプラントの固着状況をチェックします。
3入れ歯の調整
ヒーリングアバットメントが飛び出した状態で入れ歯がつかえるよう、入れ歯を調整します。
今回の診療はここまでです。
次回診療は約一週間後です。 -
1スキャンボディへの付け替え
前回取り付けたヒーリングアバットメントを取り外します。
そこに、スキャンボディという口腔内3D計測専用のフタを取り付けます。2スキャンボディの三次元計測
スキャンボディを付けた状態で口腔内をスキャンします。
口腔内スキャナーを使って口腔内の三次元データを取得します。
このデータは顎にぴったりマッチする義歯を作成するために使います。3スキャンボディを外す
口腔内スキャンが終わったらスキャンボディを外してヒーリングアバットメントに戻し、これまで使っていた仮の義歯に戻してこの日の診療は終了です。
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1土台設置
義歯の土台(アバットメント)を設置します。
ヒーリングアバットメントを取り外し、アバットメントに着け替えます。2仮歯装着・調整
前回取得した三次元データを基に作成した「仮の義歯」を装着してみます。(仮の義歯はプラスチックでできています。)
実際に装着感を体感してもらい、噛みこんでもらってかみ合わせを調整していきます。
この日の診療は以上で終了です。嚙み合わせを調整した仮歯の形に合わせて、ジルコニアで本装着用の義歯を作成します。
次回診療は約一週間後です。 -
1完成した義歯の装着
完成した義歯を装着し、治療は完了です。お疲れ様でした!
オールオンフォー治療の費用
片顎:2,750,000円
治療時・術後の痛み
局所麻酔をして処置をおこないますので、術中に痛みはほとんどありません。
術後に麻酔が切れると痛みが現れますが、処方された痛み止めを飲めばほとんどおさまります。
痛みや腫れは1週間程度で落ち着いてきます。
当院の保証期間・保証内容
インプラントの保証期間は15年です。
インプラントが脱落した際、保証期間内であれば再手術が無料です。(ただし、被せ物の保証期間は各素材の保証期間に準じます。保証期間外の場合は被せ物費用が別途必要になります。)
被せ物は1年未満であれば破損時に無料で再治療します。1年以上3年未満は11,000円にて再治療します。3年以上は全額負担となります。
※各保証は当院の指定した定期検診を受診されて、再度のオペ時に全身状態の良好な方が保証の対象となります。
※ご注意: 喫煙者は保証の対象外です。