審美・矯正歯科コラム

歯列矯正とエラボトックスどちらが良い?メリット・デメリットの比較

公開日:2025年3月25日
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こんにちは。佐賀県佐賀市の審美歯科スマイル髙城歯科です。本日は、フェイスラインが気になっている方には「歯列矯正」と「エラボトックス」どちらがよいかということについてご説明します。

私が解説します
スマイル髙城歯科
院長髙城秀典

歯列矯正とは?

歯列矯正の目的と効果

 歯列矯正は、歯並びや噛み合わせを整えることで歯の見た目や機能を回復させることを目的としています。ケースによっては顔の輪郭を整うこともありますが、あくまで副次的な効果であるため必ずしも矯正でエラ張りが改善するわけではありません。

歯列矯正で
エラ周りがすっきりする?

個人差がありますが、歯列矯正でエラ周りがすっきすることもあります。嚙み合わせが整うことで噛みしめ(食いしばり)による筋肉の緊張が和らぐことに加えて、矯正によって歯並びのバランスが整うためです。

しかし、矯正によってエラの骨そのものの形や位置を変えることができないため、「骨が原因で張っているエラ」は変化しません。歯の位置や口周りの筋肉の緊張によるエラ張りの場合は改善する可能性があります。

エラ張りの改善を期待して歯列矯正を検討する場合は、検査時に医師に一度相談してみることをおすすめします。

歯列矯正の仕組み

歯列矯正では、ヒトの体に元々備わっている機能である「骨の代謝」を利用して歯を動かします。

ヒトの骨は新陳代謝を繰り返すことで、骨の弾力や強さを保っています。骨を壊す細胞(破骨細胞)と骨を作る細胞(骨芽細胞)があり、両者が働きあうことで骨は常に作り替わっています。歯列矯正ではこれらの仕組みを利用して、マウスピースやワイヤーで力を加えて歯の周りにある骨(歯槽骨)を壊す・作ることで歯を動かしていきます。

歯列矯正の種類

歯列矯正は大きく分けて「マウスピース矯正」「ワイヤー矯正」「セラミック矯正」の3種類があります。

ワイヤー矯正とは、歯にワイヤーやブラケットを装着して矯正力をかけ、歯を移動させる矯正法です。最も歴史が長い矯正方式で、長年の臨床研究から様々な補助装置が開発されています。

マウスピース矯正とは、着脱可能な透明のマウスピースを使って少しずつ歯を動かし、歯並びを改善する治療です。
矯正装置は透明で目立ちにくく、商談や撮影などここぞというときに自分で取り外すことができます。人前に出る機会が多く、見た目を気にする大人のための矯正治療として注目されています。

セラミック矯正とは、歯を削って支台歯(土台)とし、その上にセラミックの被せ物をすることにより歯並びを整える矯正方式です。短期間で矯正が可能で、歯の色・形も変えられることが特長ですが、健康な歯を犠牲にしなければならない治療でもあります。患者さん・医師共に、慎重な検討を要する治療です。

歯列矯正の相場

マウスピース矯正の場合は40~100万円程度です。ワイヤー矯正の場合は50~150万円程度です。ごく軽度の症例に対応した部分矯正の場合は20~30万円程度で受けられる場合もあります。

しかし、マウスピース矯正の部分矯正はブランドによっては「ぜんぜん歯が動かない」「嚙み合わせがおかしくなった」などのトラブルが多発しています。マウスピース矯正を始める際は、「クリアコレクトやインビザライン」など本格的な治療に向いているブランドを選びましょう。

エラボトックスとは?

エラボトックスの目的と効果

 エラボトックスの主な目的は、咬筋を緩めることでエラの張りを軽減し、小顔効果を得ることです。また、歯ぎしりや食いしばりが原因で咬筋が過度に発達している場合、噛み合わせの負担を軽減して顎関節症の予防や改善する効果があります。

エラボトックスの仕組み

 エラボトックスは、ボトックスという製剤の有効成分であるボツリヌス毒素を用いた注射治療です。この成分は、神経と筋肉の間の信号を一時的に遮断する作用があります。これにより、エラ部分の筋肉である咬筋が過剰に働くのを抑え、次第に筋肉が収縮して薄くなります。その結果、エラの張りが軽減し、すっきりとしたフェイスラインが形成されます。

エラボトックスの種類

 ボトックスにはいくつかの種類があります。「ボトックス」は実は商品名で、アメリカのアラガン社による製品のみが正式な「ボトックス」です。アラガン社製の「ボトックスビスタ」は、美容医療分野で広く使用されており、安全性と効果の実績が高く厚生労働省の認可を受けています。

ボトックスと同様のボツリヌストキシンを使った商品として、韓国の「ボツラックス」「ニューロノクス」「コアトックス」などがあります。ほかにもドイツやフランスのメーカーのものもあります。

エラボトックスの相場

エラボトックスの相場は1回2~10万円程度です。アラガン社の「ボトックスビスタ」は韓国製よりも高価で、韓国製の2倍~3倍の価格に設定されている場合が多いです。

エラボトックスの頻度は一般的に3~4ヶ月に1回程度です。仮に1回5万円とすると、1年間で15~20万円の費用がかかります。

歯列矯正とエラボトックスの比較

エラ張り改善の効果の違い

エラ張りへの効果はボトックス注射のほうが高いです。ボトックスは「経毒素を注射することで、筋肉の動きを弱める」という方法で筋肉に直接アプローチするためです。

歯列矯正の場合は、嚙み合わせの改善によって口周りの筋肉への負荷が減る事によってエラ張りが改善するケースがあります。しかし、筋肉に負荷がかかる要因は「ストレス」「食生活」「姿勢」など多岐にわたるため、嚙み合わせを改善するだけでただちにエラ張りが改善するとは限りません。

持続期間の違い

 歯列矯正の効果は半永久的に持続します。(治療後の保定を適切におこなった場合に限ります)いっぽうエラボトックスの効果は一時的で、約3~6ヶ月程度で薬剤の効果が切れるため、効果を持続させるためには定期的な施術が必要です。時間が経つにつれて徐々に効果が落ちていくため、3~4ヶ月に1回程度施術するのが一般的です。

費用の違い

エラボトックスは1年間の維持費として15~20万円程度かかります。いっぽう歯列矯正は中程度の症例の場合は60~80万円程度です。

長期的には歯列矯正のほうが費用を抑えられ、歯並びや嚙み合わせも改善することができます。

治療期間の違い

 歯列矯正には半年~3年程度の治療期間が必要です。エラ張りの改善効果が出るまでに時間がかかるうえに必ずしもエラ張りが改善するわけではありません。また、矯正治療中は食事の制限や歯の清掃の手間が増えるなどの負担も増えます。

エラボトックスは施術時間が短く、10分程度で完了します。効果の出現まで数日から2週間程度のため、短期的な改善を求めるのであればエラボトックスが適しています。

リスクや副作用の違い

 歯列矯正とエラボトックスにはそれぞれ異なるリスクや副作用があります。

歯列矯正では、治療過程で軽度の違和感や一時的な痛みや歯の移動による顔つきの変化が起こる場合があります。また、矯正装置による口内の傷や虫歯リスクの増加にも注意が必要です。

エラボトックスは、副作用として稀に筋力低下や注射部位の腫れ、違和感が現れることがあります。また、施術を繰り返すと効果が減少する可能性もあるため、施術のタイミングや医師の技術が重要です。

どちらの治療も、それぞれのリスクをしっかり把握し、専門医との相談を通じて適切に選択することが大切です。

それぞれのメリット・デメリット

歯列矯正のメリット

歯列矯正の最大のメリットは、健康面と審美面の両方を改善できる点です。歯並びや噛み合わせを整えることで、虫歯や歯周病のリスクを軽減し、食べ物を効率よく噛めるようになります。また、美しい歯並びは笑顔の印象を良くし、他人への印象だけでなく自分自身の自信にもつながります。

歯列矯正のデメリット

治療には数年単位の長時間が必要であり、一朝一夕で効果を得ることはできません。また、矯正器具を装着することによる見た目の変化や、口内炎などの違和感に悩まされることがあります。さらに、治療費は自由診療となる場合が多く、費用の相場として数十万円から場合によっては100万円以上かかることもあります。

エラボトックスのメリット

エラボトックスのメリットとして挙げられるのは、短期間で顔の形状に変化をもたらせる点です。施術後、数週間から1ヶ月程度で効果が実感できるため、手軽にエラの張りを解消したい方に向いています。ダウンタイムも少ないため、忙しい日々を送る方も手軽に取り入れやすい治療です。

エラボトックスのデメリット

ボトックスの効果は持続期間が限られており、約3〜6ヶ月ごとに再施術が必要となります。繰り返し治療を受けることで費用が積み重なってしまいます。また、筋肉を抑制する特性上、稀に噛みづらさを感じる場合や、左右のバランスが不均一になるケースも報告されています。

どちらを選ぶべき?適したケースと選択ポイント

短期&確実なフェイスライン改善を目指す場合

短期かつ確実にフェイスラインの改善を目指す場合はエラボトックスがおすすめです。

総合的な健康や口周りの見た目の改善を目指す場合

エラ張りだけでなく歯並びや嚙み合わせも改善したい場合は歯列矯正がおすすめです。

歯列矯正は「見た目の改善」「歯の健康維持」に加えて「体全体の健康維持」にもつながる治療です。詳しくはこちらのページもご覧ください。

歯列矯正とエラボトックの
併用はできる?

歯列矯正とエラボトックスの併用は可能です。 特にデメリットもありませんが、念のため併用時はクリニックに相談するようにしましょう。

記事の監修者

髙城秀典

院長

髙城秀典

鹿児島大学歯学部卒業後、米の山歯科勤務を経てスマイル髙城歯科を開業し、審美歯科を中心にあらゆる治療を提供しています。<所属学会・認定資格>ICOI(国際インプラント専門会議)認定医、ITI インプラントスペシャリストほか

佐賀でマウスピース矯正なら当院にご相談ください

院長
髙城秀典
クリアコレクト マウスピース矯正 症例数全国3位(九州1位)年間相談者数600人

はじめまして。スマイル髙城歯科の髙城です。
当院は佐賀市にあるマウスピース矯正専門クリニックです。世界NO.2の症例数を誇るクリアコレクト矯正において、全国NO.3、九州NO.1の臨床経験を有する経験豊富な矯正歯科です。近隣でマウスピース矯正をご検討の方はぜひご相談ください。

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マウスピース矯正 症例写真
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施術名
マウスピース矯正
治療費用
一式198,000円~738,000円程度
※別途診察料3,500円と事前シミュレーション料18,500円が必要です。
リスク
マウスピース装着による不快感・痛み、歯根吸収等の副作用があります。矯正後に後戻りすることがあります。

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